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台湾スイーツ

台湾スイーツの種類一覧。豆花・雪花冰・芋圓など定番19品の読み方・原料・違い

台湾のデザート店やカフェのメニューに出てくる漢字を、5つの仲間に分けて一覧にしました。読み方・原料・食感・冷たいか温かいか・日本での手に入れ方が早見表で分かり、くわしく知りたい品はそれぞれの解説記事に進めます。

公開日 2026年9月15日

台湾スイーツは、豆花・かき氷・ドリンクという「土台」に、タピオカ・芋圓・粉粿・愛玉・仙草などの「トッピング」をのせて組み立てる食べものです。定番の19品は、土台3つ、もちもち系5つ、ゼリー系3つ、豆とペースト4つ、焼き菓子と揚げ菓子4つに分けると全体がつかめます。

「台湾スイーツ」で調べると、旅行ガイドの「おすすめ6選」や東京の店の紹介がまず出てきます。それはそれで役に立つのですが、メニューの漢字が読めない、芋圓と湯圓は何が違うのか、仙草と亀ゼリーは同じものなのか、といった疑問には答えてくれません。この記事は、名前と正体を一覧で引ける「索引」として作りました。店紹介や観光の話は入れていません。

タピオカ、芋圓と地瓜圓、粉粿、仙草ゼリー、愛玉ゼリー、湯圓を白い小皿に一種類ずつ盛って並べた写真
左上からタピオカ、芋圓と地瓜圓、粉粿、仙草ゼリー、愛玉ゼリー、湯圓。色と透明感で見分けられます(写真はイメージ)

19品の早見表

まず全体を一覧にします。読み方は台湾で一般的な中国語(北京語)の音に近いカタカナで、日本で別の呼び名が定着しているものは併記しました。くわしい解説記事がある品は、右端の列から進めます。

名前読み方分類正体冷・温くわしく
土台になるもの
豆花トウファ(ドウホワ)土台豆乳を凝固剤で固めたものどちらも豆花の記事
剉冰・雪花冰ツォービン・シュエファービン土台台湾式かき氷。雪花冰は味付きの氷を薄く削る冷雪花冰の記事
珍珠奶茶・水果茶ジェンジュナイチャ・シュイグオチャ土台タピオカミルクティーとフルーツティーどちらも近日
もちもち系トッピング
珍珠ジェンジュもちもちタピオカでんぷんの粒(タピオカ)どちらも近日
芋圓・地瓜圓ユーユェン・ディーグァユェンもちもちタロイモ(さつまいも)とでんぷんの団子どちらも芋圓の記事
粉粿フングイもちもちでんぷんを蒸した黄色いゼリー冷粉粿の記事
湯圓タンユェンもちもちもち米粉の団子温近日
麻糬モアチーもちもち台湾のお餅常温・温―
ゼリー系トッピング
仙草シェンツァオ(センソウ)ゼリー薬草を煮出した黒いゼリーどちらも仙草の記事
愛玉アイユー(オーギョーチ)ゼリー植物の種子から作る琥珀色のゼリー冷愛玉の記事
亀苓膏グイリンガオゼリー生薬を煮出した黒いゼリー(香港)冷―
豆・ペースト・スープ
紅豆・花生ホンドウ・ホアシェン豆甘く煮た小豆と落花生どちらも―
芋泥ユーニーペーストタロイモのペーストどちらも―
銀耳インアルスープ白きくらげの甘いスープどちらも―
楊枝甘露ヨンジーガムロウスープマンゴーとポメロの冷たいスープ(香港)冷―
焼き菓子・揚げ菓子
鳳梨酥フォンリースー焼き菓子パイナップルケーキ常温―
古早味蛋糕グーザオウェイダンガオ焼き菓子台湾カステラ常温―
地瓜球ディーグァチョウ揚げ菓子さつまいもの揚げ団子(QQボール)温―
鶏蛋仔ジーダンザイ焼き菓子エッグワッフル(香港)温―

「近日」は、この一覧のあとに解説記事を出す予定の品です。公開したらここからリンクします。

台湾スイーツは「土台+トッピング」でできている

台湾のデザート店に入ると、まず豆花か、かき氷か、仙草かを選び、そこにのせる具を2〜3種選びます。具は台湾で「配料(ペイリャオ)」と呼ばれ、店の顔になる部分です。高雄市政府が出している広報誌が2023年7月号で市内のかき氷店を特集していますが、どの店の紹介も「配料を自家製している」「八宝の配料をカウンターに並べている」「山梔子の汁で粉粿に色をつけている」という具の話が中心で、氷そのものの話はほとんど出てきません。台湾では、土台は当たり前の存在で、トッピングで店の個性を出すということです。

この構造が分かると、名前の多さに振り回されなくなります。19品のうち、店で「一皿」として頼むのは土台の3つと焼き菓子系の4つだけで、残りの12品はすべてトッピングか、土台にのせて食べる素材です。

覚え方: 土台は「豆花・氷・仙草・ドリンク」の4つでほぼ全部です。トッピングは「もちもち系」「ゼリー系」「豆とペースト」の3つの棚に分かれていて、どの土台にどの棚の具をのせてもかまいません。この自由さが台湾スイーツの特徴で、日本のあんみつやパフェのように組み合わせが決まっていません。

土台になる3つ。豆花・かき氷・ドリンク

一皿の主役になる3つです。どれも味は控えめで、トッピングとシロップで完成します。

黒糖シロップとタピオカ、ピーナッツをのせた豆花

豆花(トウファ)

日本での呼び名: トウファ、台湾プリン。台湾の中国語ではドウホワ
正体
豆乳を凝固剤で固めた、豆腐よりずっとやわらかいもの。使う凝固剤は石膏、にがり、ゼラチン、アガー、寒天のどれか
食感
スプーンですくうと崩れる、絹ごし豆腐とプリンの間
食べ方
黒糖シロップか生姜シロップをかけ、タピオカ・芋圓・紅豆・花生などをのせる。夏は氷を入れて冷たく、冬は温めて

くわしくはこちら: 豆花(トウファ)とは?本場台湾の作り方と凝固剤5種の比較

薄く削ったミルク味の氷にマンゴーをのせた雪花冰

剉冰(ツォービン)と雪花冰(シュエファービン)

日本での呼び名: 台湾かき氷、マンゴーかき氷、スノーアイス。雪花氷とも書く
正体
剉冰は氷を削ってシロップと具をのせる、台湾式のかき氷全般。雪花冰は牛乳や果汁で味を付けた氷の塊を薄く帯状に削ったもので、ふわふわの口当たりになる
食感
剉冰はシャリシャリ、雪花冰は口の中で溶ける
食べ方
マンゴーをのせた芒果冰(マングオビン)が有名。粉粿・仙草・芋圓・紅豆をのせた「四果冰」「八宝冰」も定番

くわしくはこちら: 台湾かき氷(雪花冰)の作り方。ふわふわになる氷の条件と普通のかき氷との違い

タピオカミルクティーとフルーツティーの二杯

珍珠奶茶(ジェンジュナイチャ)と水果茶(シュイグオチャ)

日本での呼び名: タピオカミルクティー、フルーツティー
正体
ミルクティーと、茶に果実を合わせたドリンク。台湾ではドリンクも「土台」で、タピオカ・粉粿・愛玉・仙草・芋泥などを入れて太いストローで吸う
食感
飲みものに「噛む具」が入っているのが台湾式。具の種類で一杯の印象が変わる
食べ方
台湾の街角のドリンクスタンドは、甘さと氷の量を客が指定する。日本では2019年のタピオカブームで一気に広まった

タピオカの次に入った具が粉粿です。台湾では2025年、日本では2024年から、フルーツティーの中に黄色い角切りが入っているのを見かけるようになりました。

もちもち系5つ。タピオカ・芋圓・粉粿・湯圓・麻糬

台湾スイーツの「もちもち」は一種類ではありません。原料によって、弾力の強さも、噛んだときの粘りも、冷やしたときの固くなり方も違います。よく混同される5つを比べます。

名前主原料色・見た目食感の特徴温・冷日本で近いもの
珍珠(タピオカ)タピオカでんぷん、黒糖黒く不透明な球弾力が強く、噛み切るのに力がいるどちらも。冷やすと固くなりやすい近いものなし
芋圓タロイモ、さつまいもでんぷん紫がかった灰色の短い円柱外はもちっ、中はほくっと芋が残るどちらも。温かいほうが本来の食べ方芋入りの白玉
粉粿さつまいもでんぷん、キャッサバでんぷん黄色く透き通った角切りぷるっとして、噛むとむにっと戻る冷やして食べるわらび餅
湯圓もち米粉白または紅白の小さな球やわらかく、粘りは弱め温かいスープで白玉
麻糬もち米白い餅。粉をまぶすよくのびて、歯にくっつく常温。温めて出す店もある大福の皮、安倍川餅
白い器に盛った黄色く透き通った角切りの粉粿に、黒糖シロップをかけたところ
もちもち系のなかで、いま日本でいちばん伸びている粉粿(フングイ)。クチナシで色をつけた黄色が目印です(写真はイメージ)
白い小鉢に盛った黒糖タピオカ(珍珠)

珍珠(ジェンジュ)

日本での呼び名: タピオカ、タピオカパール。大粒は波霸(ボーバー)
正体
キャッサバという芋から採ったタピオカでんぷんを、水と黒糖で練って小さく丸め、茹でたもの
食感
5つの中でいちばん弾力が強い。台湾ではこの噛みごたえを「QQ(キューキュー)」と呼ぶ
味
でんぷん自体に味はほとんどなく、黒糖で色と甘みをつける
使われ方
タピオカミルクティーが有名だが、豆花やかき氷のトッピングにも定番

「珍珠」は真珠の意味で、小粒のものを指します。大粒は「波霸」と呼び分けられていて、ドリンクスタンドのメニューで「波霸奶茶」とあれば大粒タピオカのミルクティーのことです。

紫がかった芋圓と橙色の地瓜圓

芋圓(ユーユェン)と地瓜圓(ディーグァユェン)

日本での呼び名: タロイモボール、芋圓(いもえん)
正体
蒸してつぶしたタロイモ(芋頭)に、さつまいもでんぷんを練り込んで棒状にし、切って茹でた団子。さつまいもで作った橙色のものが地瓜圓で、2つを合わせて出すのが定番
食感
外側はもちっとしていて、中に芋のほくほく感が残る。タピオカよりやわらかく、噛み切りやすい
使われ方
かき氷、豆花、温かい燒仙草や紅豆湯の具。台湾北部の九份は芋圓の名物で知られる

くわしくはこちら: 芋圓(ユーユェン)とは?読み方・作り方・タピオカとの違い

黄色く透き通った角切りの粉粿に黒糖シロップをかけたところ

粉粿(フングイ)

日本での呼び名: フングイ、フングエ、台湾風わらび餅
正体
さつまいもでんぷんやキャッサバでんぷんを水で溶いて熱湯を注ぎ、蒸して固めた半透明のゼリー。伝統的にはクチナシの実で黄色く色をつける
食感
ぷるんとしていて、噛むとむにっと押し返してくる。わらび餅よりも弾力があり、冷やして食べるのが前提
使われ方
台湾では黒糖シロップをかけたかき氷の定番トッピング。日本では2024年に全国チェーンのフルーツティーに入って知名度が上がった

くわしくはこちら: 粉粿(フングイ)とは?原料と作り方、わらび餅・タピオカ・ナタデココとの違い

生姜と黒糖のスープに浮かぶ紅白の湯圓

湯圓(タンユェン)

日本での呼び名: 湯円、台湾の白玉
正体
もち米粉を水で練って丸めた団子。具なしの小さな紅白の湯圓と、黒ごまやピーナッツの餡を包んだ大きな湯圓がある
食感
やわらかく、白玉にいちばん近い。タピオカのような強い弾力はない
使われ方
生姜を効かせた甘いスープや、紅豆湯に入れて温かく食べる。台湾では冬至に家族で食べる習慣がある

高雄の広報誌が紹介していた店では、栗かぼちゃで黄色、抹茶で緑、ドラゴンフルーツで赤、黒ごまで黒と、色とりどりの湯圓を自家製していました。白い団子という固定観念は台湾にはありません。

ピーナッツ粉をまぶした台湾の花生麻糬

麻糬(モアチー)

日本での呼び名: 台湾もち、マーシュー
正体
もち米をついた台湾のお餅。ピーナッツの粉や黒ごま、きな粉をまぶして食べる。餡を包んだものもある
食感
日本の餅より少しやわらかく、よくのびる。冷やしても固くなりにくいよう、でんぷんや油を加えるレシピが多い
使われ方
台湾東部の花蓮が名産地として知られる。温かい餅にピーナッツ粉をかけた燒麻糬(シャオモアチー)は屋台の定番

高雄には、温めた燒麻糬を冷たいかき氷の上にのせる「麻糬燒冷冰」を看板にする店があります。温かい餅と冷たい氷を一皿にする発想は、日本のかき氷にはあまりないものです。

ゼリー系3つ。仙草・愛玉・亀苓膏

黒いゼリーが2つ、琥珀色のゼリーが1つ。見た目は似ていても、原料も味もはっきり違います。特に仙草と亀苓膏は「黒くて薬っぽい」と一括りにされがちなので、ここで分けておきます。

名前原料色味固め方温・冷
仙草シソ科の植物「仙草」の茎と葉黒薬草の香りと軽いほろ苦さ煮出した液にでんぷんを加えて固めるどちらも。温かい燒仙草は冬の定番
愛玉愛玉子(イチジクの仲間)の種子薄い琥珀色で透明ほぼ無味。シロップとレモンで食べる種子を水の中で揉むと自然に固まる冷たい
亀苓膏土茯苓などの生薬(本来は亀の甲羅も)黒はっきり苦い煮出した液にでんぷんを加えて固める冷たい。温かく出す店もある
角切りにした仙草ゼリーに黒糖シロップとタピオカをのせた一皿
仙草ゼリーにタピオカをのせた形。ゼリー系ともちもち系を一皿で組み合わせるのは台湾では普通です(写真はイメージ)
角切りにした黒い仙草ゼリー

仙草(シェンツァオ)

日本での呼び名: 仙草ゼリー、センソウ、グラスゼリー
正体
シソ科の植物「仙草」を乾燥させて長時間煮出し、その黒い液にでんぷんを加えて固めたゼリー
食感
つるんとなめらかで、コーヒーゼリーに近い。とろみを残して温かく仕上げたものが燒仙草(シャオシェンツァオ)
使われ方
角切りにしてかき氷やドリンクに入れる仙草ゼリー、芋圓や紅豆をのせた温かい燒仙草、煮出し液をそのまま飲む仙草茶の3つの形がある

くわしくはこちら: 仙草ゼリーとは?作り方と燒仙草・仙草茶の違い、業務用の選び方

レモンを添えた琥珀色の愛玉ゼリー

愛玉(アイユー)

日本での呼び名: オーギョーチ、オーギョーチー、愛玉子(あいぎょくし)
正体
台湾の山地に自生するイチジクの仲間「愛玉子」の種子を、布袋に入れて水の中で揉み出し、出てきた成分が自然に固まったゼリー
食感
ぷるぷるとやわらかく、口の中でほどける。ゼラチンより軽い
使われ方
レモン汁とはちみつをかける愛玉檸檬が定番。夜市の定番で、台湾の夏の飲みものに近い位置づけ

くわしくはこちら: 愛玉子(オーギョーチ)とは?作り方と固まらない原因、風ゼリーとの違い

角切りにした黒い亀苓膏にシロップをかけたところ

亀苓膏(グイリンガオ)

日本での呼び名: 亀ゼリー、亀苓膏(きれいこう)
正体
香港や広東で食べられる薬膳ゼリー。土茯苓(どぶくりょう)などの生薬を煮出し、でんぷんで固める。名前のとおり本来は亀の甲羅(亀板)を使うが、市販品の多くは生薬だけで作られている
食感
つるんとしていて、仙草ゼリーよりやや固め
使われ方
香港の涼茶(リョンチャ)の店やデザート店で、体の熱を取る食べものとして出される。シロップやコンデンスミルクをかけて食べる

台湾の仙草ゼリーとよく混同されますが、仙草は「香りのあるほろ苦さ」、亀苓膏は「薬らしい苦さ」で、味の方向がかなり違います。日本のメニューで「亀ゼリー」とあれば、こちらのことです。

豆とペースト4つ。紅豆と花生・芋泥・銀耳・楊枝甘露

トッピングというより「素材」や「一皿」として出てくる言葉です。ドリンクのメニューでよく見る芋泥と、香港発で日本でも広がった楊枝甘露はここに入れました。

豆花にのせた甘く煮た小豆と落花生

紅豆(ホンドウ)と花生(ホアシェン)

日本での呼び名: 小豆、ピーナッツ
正体
紅豆は甘く煮た小豆。花生はやわらかく煮た落花生。台湾では豆をトッピングにするのがごく普通
食感
紅豆はほくほく、花生は煮豆のようにやわらかい。日本の炒ったピーナッツとはまったく別の食感
使われ方
豆花、かき氷、燒仙草の定番トッピング。温かい紅豆湯(お汁粉に近い)や花生湯としても出る

「豆花にピーナッツ」は日本人には意外な組み合わせですが、台湾ではいちばんの定番です。落花生は乾燥豆から煮ると数時間かかるので、業務では水煮の缶詰やレトルトが使われます。

白い小鉢に盛った芋泥(タロイモのペースト)

芋泥(ユーニー)

日本での呼び名: タロイモペースト、タロペースト
正体
蒸したタロイモをつぶし、砂糖やミルク、バターなどと練ってなめらかにしたペースト
食感
ねっとりとなめらか。粒を少し残して食感を出すこともある
使われ方
芋泥ボバミルクのようにドリンクの底に沈める、ケーキやパンに挟む、豆花やかき氷にのせる

日本では生のタロイモがほとんど流通していないので、飲食店では冷凍のペーストや、タロイモ風味のパウダーで代用するのが一般的です。パウダーはミルクに溶かすだけで「タロミルクティー」になる手軽さがあります。

なつめと蓮の実を入れた白きくらげの銀耳湯

銀耳(インアル)

日本での呼び名: 白きくらげ、銀耳(ぎんじ)
正体
白いきくらげ。乾燥品を戻して、蓮の実やなつめ、クコの実、氷砂糖と一緒に煮込む
食感
長く煮るととろりと溶けかけ、短いとこりこりが残る。煮る時間で食感を選べる
使われ方
甘いスープ「銀耳湯」として、温かくても冷たくても出す。中華圏では美容にいい食べものとして定着している
マンゴーとポメロ、サゴが入った楊枝甘露

楊枝甘露(ヨンジーガムロウ)

日本での呼び名: 楊枝甘露(ようじかんろ)、マンゴーポメロサゴ
正体
香港生まれのデザート。マンゴーのピューレにココナッツミルクやエバミルクを合わせ、角切りマンゴー、ほぐしたポメロ(文旦に近い柑橘)、小粒のサゴ(タピオカに似た粒)を入れた冷たいスープ
食感
さらっとしたスープに、マンゴーの果肉、ポメロのつぶつぶ、サゴのぷちぷちが混ざる
使われ方
香港のデザート店の看板メニュー。日本ではここ数年で専門店やコンビニスイーツ、ドリンクとして広がった

読み方は広東語の音です。北京語なら「ヤンジーガンルー」に近くなりますが、日本では香港由来として広東語読みで紹介されることが多いです。

焼き菓子と揚げ菓子4つ。パイナップルケーキ・台湾カステラ・地瓜球・エッグワッフル

ここまでの15品と違い、土台にのせるものではなく、それ自体で完結する菓子です。旅行ガイドの「台湾スイーツ」ではこちらが先に出てくることが多いので、名前と正体だけ押さえておきます。飲食店で出すにはオーブンやフライヤーなど専用の設備がいるので、この記事では深掘りしません。

名前読み方正体どこで食べる
鳳梨酥フォンリースーパイナップル餡をバター生地で包んで焼いた、一口大の焼き菓子。台湾土産の定番菓子店、土産物店
古早味蛋糕グーザオウェイダンガオ台湾カステラ。卵を泡立てて湯せん焼きにした、ふわふわで背の高いスポンジケーキ。「古早味」は昔ながらの味という意味ベーカリー、専門店
地瓜球ディーグァチョウさつまいもとでんぷんの生地を揚げて中を空洞にした揚げ団子。外はカリッ、中はもちっ。QQボールとも呼ばれる夜市の屋台
鶏蛋仔ジーダンザイエッグワッフル。卵生地を丸いくぼみの並んだ型で焼いた菓子。香港生まれで、台湾の夜市でも定番になった夜市の屋台、専門店

夏と冬で変わる組み合わせ

台湾スイーツの多くは、同じ土台と具を温度だけ変えて一年中出しています。夏と冬の定番を並べると、それがよく分かります。

季節定番の形土台のせるもの
夏芒果冰(マンゴーかき氷)雪花冰・剉冰マンゴー、粉粿、愛玉
夏冷たい豆花豆花+氷タピオカ、芋圓、花生、紅豆
夏愛玉檸檬愛玉レモン、はちみつ
冬燒仙草温かい仙草芋圓、花生、紅豆、湯圓
冬紅豆湯圓・花生湯温かい豆のスープ湯圓
冬熱豆花温めた豆花生姜シロップ、芋圓、花生

夏の主役は氷と愛玉、冬の主役は仙草と豆のスープです。ただし、のせるものは夏も冬もほとんど同じで、芋圓・花生・紅豆はどちらの列にも入っています。土台の温度を変えるだけで季節メニューになるのが、台湾スイーツを店で出すときの大きな利点です。

薄く削ったミルク味の氷が帯状に重なった山に、角切りマンゴーとマンゴーソースをのせた白い器
夏の代表、マンゴーをのせた雪花冰。氷そのものに味が付いているのが日本のかき氷との違いです(写真はイメージ)

メニューの読み方。「具+土台」の順に並ぶ

名前が分かると、台湾のデザート店のメニューがそのまま読めるようになります。台湾のメニューは「具+土台」の順に書くのが基本なので、後ろの2文字を先に見ると全体がつかめます。

飲食店で使うなら。日本での入手形態

ここからは、この記事で出てきた食材をメニューに使いたい飲食店・カフェの方向けです。日本で入手しやすい形態を素材ごとに整理します。

素材日本で一般的な形態下処理向いているメニュー
タピオカ冷凍(茹で済み)、生タイプ、乾燥冷凍は湯通しか解凍のみ。乾燥は30分前後茹でるミルクティー、豆花、かき氷
芋圓・地瓜圓冷凍凍ったまま数分茹でて冷水に取る豆花、かき氷、燒仙草
粉粿冷凍の個食パック袋のまま電子レンジで1分ほどかき氷、フルーツティー、黒糖シロップと
仙草缶詰のゼリー、粉末(燒仙草の素)缶は切るだけ。粉末は湯で溶いて固めるドリンクの具、燒仙草
愛玉粉末(愛玉ゼリーの素)、乾燥種子粉末は湯で溶いて冷やす。種子は水で揉み出す愛玉レモン
豆花豆乳と凝固剤から仕込む凝固剤の種類で食感と手間が変わる冷たい豆花、熱豆花
雪花冰味付きの氷ブロック、個食カップブロックは専用機で削る。個食はそのままマンゴーかき氷
芋泥冷凍ペースト、タロイモ風味パウダーペーストは解凍。パウダーはミルクに溶くタロミルクティー、豆花
紅豆・花生水煮の缶詰、レトルトそのまま豆花、かき氷
湯圓冷凍凍ったまま茹でる紅豆湯圓、燒仙草
銀耳乾燥水で戻して30分以上煮る銀耳湯
楊枝甘露冷凍マンゴーピューレ、サゴ、缶詰のポメロサゴを茹でて合わせるデザート、ドリンク

メニューに組むときのコツは、土台をひとつ決めて、トッピングで回すことです。豆花か仙草かかき氷を1つ仕込んでおけば、この記事の食材を2〜3種入れ替えるだけで、季節ごとに別のメニューになります。仕込みを増やさずにメニューの見た目を変えられるのが、台湾スイーツの強みです。

🏪 飲食店・カフェ・キッチンカーの方へ

この記事に出てきたタピオカ(珍珠)や、かき氷・豆花・ドリンクにのせるトッピング材は、業務用サイズで仕入れられます。FOODBOATは飲食店専門の食材通販です。生タイプと冷凍のタピオカ、冷凍フングイ、タロイモ風味パウダーなど、台湾スイーツの土台にのせる素材をケース単位と混載で販売しています。

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よくある質問

台湾スイーツにはどんな種類がありますか?
大きく5つに分けられます。豆花・かき氷・ドリンクの「土台」、タピオカ・芋圓・粉粿・湯圓・麻糬の「もちもち系」、仙草・愛玉・亀苓膏の「ゼリー系」、紅豆・花生・芋泥・銀耳・楊枝甘露の「豆とペースト」、パイナップルケーキ・台湾カステラ・地瓜球・エッグワッフルの「焼き菓子と揚げ菓子」です。前の4つは組み合わせて一皿にするのが台湾の食べ方です。
台湾スイーツの代表格といえば何ですか?
豆花、雪花冰(マンゴーかき氷)、タピオカミルクティー、パイナップルケーキの4つが、旅行ガイドやレシピサイトでほぼ必ず挙がる顔ぶれです。日本での検索数で見ると豆花がいちばん多く、ひと月に約5万回調べられています。次に多いのがフングイと仙草で、それぞれ2,000回台です。
豆花・雪花冰・芋圓はどう読みますか?
豆花は日本では「トウファ」が定着していて、台湾の中国語では「ドウホワ」に近い音です。雪花冰は「シュエファービン」、芋圓は「ユーユェン」と読みます。粉粿は「フングイ」、仙草は「シェンツァオ」ですが日本では「センソウ」とも読まれ、愛玉は「アイユー」で、日本では古くから「オーギョーチ」と呼ばれています。
今、日本で流行っている台湾スイーツは何ですか?
2024年に全国チェーンのフルーツティーに入って広まった粉粿(フングイ)が、直近でいちばん伸びた素材です。日本での検索数はこの1年で2倍以上に増えました。豆花は専門店が増えて定番になり、タピオカは2019年のブームのあと業務用の定番素材として残っています。台湾カステラも2020年前後に広まり、いまは全国のパン屋やスーパーで見かけます。
冬に食べる台湾スイーツはありますか?
あります。温かい仙草に芋圓や落花生をのせた燒仙草、甘い小豆のスープに湯圓を入れた紅豆湯圓、温めた豆花に生姜シロップをかけた熱豆花、落花生を煮た花生湯が冬の定番です。台湾では冬至に湯圓を食べる習慣があります。豆花や仙草は同じ土台を温めるだけで冬のメニューになるので、店では夏冬で仕込みを変えずに済みます。
台湾スイーツの材料は日本でどう手に入れればいいですか?
家庭用なら輸入食材店や通販で、タピオカ、仙草ゼリーの缶詰、愛玉の粉、乾燥した白きくらげなどが手に入ります。飲食店で使う場合は、冷凍のタピオカや芋圓、フングイ、タロイモのパウダーなど、業務用サイズの冷凍品・粉末品が中心になります。生のタロイモは日本ではほとんど流通していないので、ペーストや粉末で代替するのが現実的です。
執筆者 神戸慧士の顔写真
執筆: 神戸 慧士(マルイ物産 データ分析)
監修者 井上均の顔写真
監修: 井上 均(IRCA登録 食品安全マネジメントシステム 准審査員 6033715)
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